◎麻薬戦争に巻き込まれて死亡した民間人は35万~40万人、行方不明者は10万~20万人と推定されている。
メキシコの警察当局は13日、南東部タバスコ州で行方不明になっていたコロンビア人女性8人を保護したと発表した。
タバスコ州知事室によると、8人の健康状態は良好で、警察の保護下に置かれているという。
8人が滞在許可を得ていたかどうかは不明。警察は8人を保護した経緯を明らかにしていない。
AP通信は警察筋の話しとして、「8人はパスポートをギャングに奪われ、奴隷同然の扱いを受けていた」と伝えている。
コロンビア外務省は13日に声明を発表。「駐大使が12日にタバスコ州当局に8人の捜索を正式に依頼した」と明らかにした。
それによると、8人は人身売買の被害者である可能性が高いという。
コロンビア内務省は別の声明で、「コロンビア人女性9人が行方不明になっているという情報があり、メキシコ当局と情報をやり取りしている」と報告した。
メキシコのテレビ局は保護された1人の証言を引用し、「ギャング間抗争に巻き込まれ、ついてこなければ殺すと脅された」と伝えている。
メキシコはシリア、イエメン、アフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつである。麻薬戦争に巻き込まれて死亡した民間人は35万~40万人、行方不明者は10万~20万人と推定されている。