◎地下鉄やバスの一部路線が運行を停止し、数十万人が影響を受けた。
ブラジルの最大都市サンパウロで28日、公共交通機関の民営化に反対するストライキが行われた。
地元メディアによると、地下鉄やバスの一部路線が運行を停止し、数十万人が影響を受けたという。
サンパウロ州知事室の報道官はこのストを「不合理」と呼び、非難した。
今年1月に就任したフレイタス(Tarcísio de Freitas)知事は記者団に対し、「私は選挙期間中、公共交通機関を民営化し、投資を促すという公約で多くの支持を得た」と語った。
労働組合はストの期間を明らかにしておらず、交渉の余地はほとんどないように見える。
フレイタス氏は「昨年の選挙で民営化に賛成するという民意が示された以上、私はそれを実現するために行動し続ける」と誓った。
民営化に反対するサンパウロ地下鉄労組の書記長はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「知事は労働者によるストの権利を否定する権威主義者だ」と書き込んだ。
また書記長は「交通インフラが民営化されれば、運賃は上昇し、安全性とサービスは著しく低下するだろう」と主張した。
サンパウロ地裁は最近、この問題に関するストについて、「最低限のサービスを維持すべき」と裁定していた。
地元メディアによると、市内の地下鉄駅とバス停には長蛇の列ができたという。
左派政党PSOLの報道官は28日、サンパウロで最近発生した大規模停電を引き合いに出し、公共インフラの民営化に反対した。
この停電はサンパウロ州の3分の1の地域に電力を供給しているイタリアの電力会社エネルの設備不具合により発生した。