◎メキシコの刑務所では食中毒などに悩まされる受刑者が多く、医療ケアも充実していないため、精神的に追い詰められることが珍しくない。
メキシコの女子刑務所で自殺者が相次いでいる。現地メディアが9日に報じた。
それによると、この4カ月半で受刑者少なくとも8人が自殺したという。
連邦刑務所局は9日、この報道が事実であることを認め、首都メキシコシティと中部モレロス州にある女子刑務所の環境を改善すると約束した。
報道によると、メキシコの刑務所では食中毒などに悩まされる受刑者が多く、医療ケアも充実していないため、精神的に追い詰められることが珍しくないという。
連邦刑務所局は声明の中で、「刑務所の運営管理者を変更し、さらにスポーツ、文化、手工芸活動を増やすなど、受刑者約1000人のメンタルに配慮した取り組みを導入している」と明らかにした。
2つの女子刑務所では受刑者に腐りかけた食事がしばしば提供されていたようだ。中央政府の調査委員会は2022年に受刑者約400人が食中毒になったと報告している。
それによると、受刑者は体調を崩した後も、適切な医療を受けることができなかったという。
メキシコシティで活動する複数の人権団体は女子刑務所の現状について、「適切な医療を受けるという基本的権利のひとつを著しく損なうものであり、人権と尊厳が組織的に侵害されている」と糾弾している。