◎乱闘は1日夜に発生。極右政党ゴールデン・ドーンの支持者たちは警察によるデモ禁止令を無視してアテネ市街地に集結し、同じく禁止令を無視した左翼支持者と衝突した。
ギリシャの首都アテネで極右政党ゴールデン・ドーン(黄金の夜明け)の支持者と左翼陣営が衝突し、14人が逮捕された。警察当局が2日、明らかにした。
それによると、乱闘は1日夜に発生。ゴールデン・ドーンの支持者たちは警察によるデモ禁止令を無視してアテネ市街地に集結し、同じく禁止令を無視した左翼支持者と衝突した。
乱闘は地下鉄駅やホームに飛び火。警察は当初、60人を拘束したと明らかにしたが、その後ほとんどを釈放した。逮捕された14人は公務執行妨害などの罪に問われている。
ソーシャルメディアで共有された動画には白バイ隊員が拘束したデモ参加を何度も殴打するところが映っていた。警察当局は2日、取り締まりに問題があったとして捜査を開始すると発表した。
ゴールデン・ドーンはネオナチを起源とする極右政党。党首は禁固13年の刑に服している。今回のデモは構成員2人が射殺された10年前の事件を記念して組織されたという。
アテネ地裁は2020年、移民や与党支持者に対する暴力キャンペーンを行ったとして、ゴールデン・ドーンを犯罪組織に指定。この結果、党首を含む幹部数人が逮捕・収監された。
一方、アテネ国際空港は1日、この極右集会に参加する目的でギリシャに渡航したとされるイタリア人21人を拘束したと発表。21人はまもなくイタリアに強制送還された、