◎28日にメタンガスの爆発が原因とみられる火災が発生し、職員252人のうち42人が死亡、4人が行方不明になっている。
カザフスタン政府は29日、カラガンダの鉱山で発生した火災について、これまでに42人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を継続していると発表した。
この鉱山は鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタル(本社ルクセンブルク)が所有。28日にメタンガスの爆発が原因とみられる火災が発生し、職員252人のうち42人が死亡、4人が行方不明になっている。
中央政府の報道官は声明で、「瓦礫や全焼した採掘機器が捜索・救助活動を妨げている」と述べ、24時間体制で行方不明者を捜索している強調した。
アルセロール・ミタルは警察の捜査に全面的に協力すると表明。メタンガスが爆発した経緯は明らかになっていない。
アルセロール・ミタルがカザフで運営する事業所で死亡事故を起こしたのはこの2ヶ月で2回目。8月に発生した火災では4人が死亡している。
2022年11月には坑内でメタンガス漏れが発生。5人が死亡、4人が入院した。
カザフ政府は28日、アルセロール・ミタルが保有する企業の国有化を発表。速やかに手続きを進めるとしている。
大統領府は公式ウェブサイトに声明を投稿。「政府は同社の株主と予備的合意に達し、国有化に向けた手続きを進めている」と報告した。
地元メディアによると、政府はアルセロール・ミタルで事故が相次いでいることを受け、今年9月に株主と国有化に向けた交渉を開始していたという。
トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は29日、国を挙げて喪に服す宣言した。検察当局は今回の火災について、安全管理体制に不備があった可能性があるとして捜査を開始している。