◎バルチスタン州で活動する中国企業は過去に何度も反政府勢力の標的になってきた。
パキスタン、南西部バルチスタン州(Getty Images)

パキスタン南西部バルチスタン州で中国人を乗せた車列が銃撃を受けた。在パキスタン・中国大使館が13日、明らかにした。

それによると、事件はバルチスタン州の港湾都市グワダルで発生。車に乗っていた中国人にケガはなかったという。

同大使館は「このテロ攻撃を強く非難する」と声明を出し、パキスタン政府に今後同じような事件が起こらないよう求めた。

パキスタン軍は13日、治安部隊がこの銃撃事件に関与したとされる容疑者2人を射殺したと発表。それ以上の詳細は明らかにしなかった。

それによると、車に乗っていた中国人を含む民間人にケガはなかったという。

バルチスタン州で活動する中国企業は過去に何度も反政府勢力の標的になってきた。

地元メディアによると、同州の分離独立を目指すバルチスタン解放軍(BLA)がこの銃撃に関与したと犯行声明を出したという。

バルチスタン州では四半世紀ほど前から分離主義勢力による紛争が続いている。BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に求めていたが、後に独立を求めて反乱を起こした。

中央政府はこの反乱を鎮圧したと主張しているが、テロ攻撃は今も続いている。

パキスタン軍によると、北西部カイバル・パクトゥンクワ州バジュール地区のアフガン国境付近でも13日に銃撃事件が発生し、武装勢力の戦闘員4人と陸軍兵士1人が死亡したという。

軍は武器、弾薬、自爆ベストを含む爆発物を押収したと述べているが、それ以上の詳細は明らかにしていない。

バジュール地区では2週間前に政治集会で自爆テロが発生し、54人が死亡。イスラム国(ISIS)が犯行声明を出した。

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