◎マレーシアはイスラム教徒が多数派を占めるイスラム国家であり、植民地時代に制定されたソドミー法を含む、同性愛に関する様々な刑法を定めている。
マレーシア政府は10日、スイスの時計メーカー「スウォッチグループ」のLGBTQ+(性的少数者)をコンセプトにしたコレクションの所有を禁じると発表した。
内務省によると、対象はスウォッチの時計、包装紙、箱。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィアなどの要素を含む製品を取り扱うことができなくなり、違反した者は3年以下の懲役に処される可能性がある。
この禁止令は10日の官報に掲載された。
マレーシアはイスラム教徒が多数派を占めるイスラム国家であり、植民地時代に制定されたソドミー法を含む、同性愛に関する様々な刑法を定めている。
捜査当局は今年5月、スウォッチの店舗を家宅捜索し、LGBTQ+をコンセプトにしたコレクション160本以上を押収した。
押収された時計の多くがレインボーカラーを採用していたようだ。
スウォッチはこれらの時計について、「平和と愛のメッセージを伝えるものであり、有害であるという主張は誤り」と反論。損害賠償と時計の返還を求めて中央政府を提訴した。
内務省は10日付けの声明で次のように述べている。「スウォッチの製品は一般大衆に受け入れられていないLGBTを促進、支持、正常化することにより、道徳、公益、国益を害する可能性がある...」
対象のスウォッチ製品を所持していることが発覚した場合、3年以下の懲役または2万リンギット(約63万円)以下の罰金を科される可能性がある。