◎北アフリカは猛烈な熱波に覆われ、高温と乾燥状態が続いている。
北アフリカ・アルジェリア全土で発生した山火事により、消火活動にあたった陸軍兵士10人を含む少なくとも25人が死亡した。中央政府が24日、明らかにした。
それによると、火災は複数の地点で今月中頃に発生し、これまでに少なくとも1500人が避難を余儀なくされたという。
内務省は24日付けの声明で、「民間人少なくとも15人が死亡、24人が負傷した」と発表。その後、国防省が首都アルジェの東方に位置するリゾート地で消火活動に当たっていた陸軍兵士10人が死亡したと明らかにした。
25人の身元、死因、亡くなった日は明らかにされていない。
北アフリカは猛烈な熱波に覆われ、高温と乾燥状態が続いている。
地元メディアによると、アルジェリアでは16の地域で少なくとも97件の山火事が延焼中。アルジェの東方と南方の火災が最も大きな被害を出しているようだ。
消防士約7500人、消防車約350台、陸軍と消防のヘリコプターや消防飛行機が消火活動に当たっている。被害の全容は明らかになっておらず、陸軍・消防・警察・自治体・民間のボランティアが連携して調査している。
アルジェリアはこの数年、夏の山火事に悩まされてきた。
昨年8月には隣国チュニジアの国境付近で大規模火災が発生し、少なくとも37人が死亡。その1年前には北部と中部の山岳地帯で消火活動に当たっていた陸軍兵士数十人を含む100人近くが死亡したとされる。
北アフリカの熱波は南ヨーロッパに流れ込み、ギリシャを含む地中海沿岸の気温を押し上げ、山火事を誘発した。