◎グレタさんは地球温暖化の元凶である化石燃料からの脱却を求める若者たちの闘いを象徴する存在となった。
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg、20歳)さんが9日、高校を卒業した。
グレタさんはツイッターに声明を投稿。「最後の高校ストライキを行い、今後も毎週金曜日のデモに参加する」と表明した。
グレタさんはこうツイートしている。「今日、私は学校を卒業します。つまり、気候のために学校ストライキをすることはもうできません」
スウェーデンの学生は通常、19歳で高等教育を修了するが、グレタさんは気候変動に抗議するデモや活動を行うため、1年間休学した。
グレタさんは15歳の時に首都ストックホルムの国会前で抗議デモを開始。「気候のための学校ストライキ」と書かれた看板を持ち、政府が行動を起こした時だけ登校した。
この単独抗議デモは「フライデーズ・フォー・フューチャー」や「スクール・ストライキ・フォー・クライメート」といった地球温暖化対策を求める運動に発展。世界中に拡散した。
グレタさんは地球温暖化の元凶である化石燃料からの脱却を求める若者たちの闘いを象徴する存在となった。
自身のツイッターアカウントに「自閉症の気候正義活動家」と記すグレタさんは国際舞台でトランプ(Donald Trump)前米大統領を含む世界の指導者を非難し、ノーベル平和賞の候補にもなった。
トランプ氏は当時16歳だったグレタさんを「おかしな子供」と呼び、大人げないと世界中から批判を浴びた。
グレタさんは今年1月にドイツで行われた抗議デモで一時拘束されるなど、主に欧州の環境デモに参加し、世界の注目を集めてきた。
グレタさんは9日のツイートで、「戦いは始まったばかりであり、抗議デモをやめるつもりはない」と明言した。「私たちには声を上げる義務があり、すべてを変えるためには皆の力が必要なのです...」
「もう学校ストライキではないけれど、私は金曜日に抗議し続けるつもりです。選択肢は限られています。戦いは始まったばかりです」