◎遺体は首都トリポリの西方70kmに位置する海岸で19~23日の間に発見された。
リビア赤新月社(LRC)は24日、西欧への亡命を目指していたとみられる移民34人の遺体がリビア西部の海岸に打ち上げられたと発表した。
LRCによると、遺体は首都トリポリの西方70kmに位置する海岸で19~23日の間に発見されたという。
LRCはフェイスブックに声明を投稿。「19日に6人、20日に11人、23日に17人の遺体を確認した」と報告している。
LRCが投稿した写真にはボランティアとみられる人々が遺体袋を救急車に預ける様子が写っていた。
AFP通信は関係者の話しとして、「この海岸沖で移民とみられる人々を乗せたボートが転覆したという情報がある」と報じている。
トリポリで活動するNGOや活動家はリビア当局が救援要請を無視したと非難している。
AP通信の取材に応じたNGO関係者は、「西部の沖合で移民約100人を乗せたボートが転覆したという遭難信号を19日に受信し、沿岸警備隊と連絡を取ろうとしたが、無駄だった」と語った。
アフリカ大陸の紛争地などから避難した移民は地中海に面するリビアやチュニジアの海岸から頼りないボートに乗り、西欧の豊かな国(主にイタリア)を目指す。
リビア政府はNGOから移民の虐待で何度も批判を浴びている。
隣国のチュニジアも移民を含む複数の問題に悩まされている。
チュニジアの沿岸警備隊は24日、サハラ砂漠以南から逃亡した移民31人の遺体を海岸で回収したと明らかにした。
チュニジア沖ではこの数週間、ボートが何隻か沈没し、数十人が行方不明になっている。