◎事件は25日遅く(現地時間)にコンゴ共和国の沖合で発生した。
デンマークに本社を置く海運大手モンジャサ(Monjasa)は28日、アフリカ西部ギニア湾を航行していたリベリア船籍の石油タンカーが海賊に乗っ取られたと発表した。
同社によると、事件は25日遅く(現地時間)にコンゴ共和国の沖合で発生したという。
同社の広報担当はウェブサイトに掲載した声明で、「乗組員は海賊対策規定に基づき、船内の安全エリアに避難した」と述べている。
乗組員と海賊の国籍は明らかになっていない。同社によると、タンカーと連絡を取ることはできず、船内の様子を確認する術は現時点ではないという。
タンカーの現在地も不明である。船舶位置情報サイト「vesselfinder.com」などによると、最後の通信は26日に行われ、それ以降更新されていない。
ギニア湾は世界で最も危険な海域のひとつである。
国連安全保障理事会は昨年6月、この海域での海賊行為、武装強盗、誘拐を強く非難する決議を全会一致で採択した。
今回のシージャックは海賊行為があまり確認されていないコンゴの沖合で発生した。
モロッコのシンクタンク「ポリシーセンター(Policy Center for the New South)」は28日、比較的安全とされるコンゴ近くでシージャックが発生したことに懸念を表明した。