◎アフガンでは2021年8月の政変以来、ISIS系組織のひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)によるテロ攻撃が相次いでいる。
イスラム国(ISIS)を支持するスンニ派のアマーク(Aamaq)通信は10日、北部バルク州マザーリシャリーフの政府庁舎内で爆弾が爆発し、州知事を含む3人が死亡したテロ攻撃について、IS-K(イスラム国ホラサン)の犯行と主張した。
地元警察によると、爆発は州知事室内で発生し、3人が死亡、4人が負傷したという。
アマーク通信はIS-Kの戦闘員が州知事室で自爆したと報じている。それによると、戦闘員は庁舎の警備をかいくぐり、知事の目の前で自爆したという。
タリバンのムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官はSNSに声明を投稿。「3人は敵の攻撃で殺された」と書き込み、捜査が進行中であるとしたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
アフガンでは2021年8月の政変以来、ISIS系組織のひとつであるIS-Kによるテロ攻撃が相次いでいる。この組織はシーア派の少数民族だけでなくタリバンにも攻撃を仕掛けている。
AP通信によると、ISISが州知事の暗殺に成功したのは2021年の政変以来初。
タリバンは大使館や外国企業がテロ攻撃の対象になる可能性があるという懸念の高まりを受け、ISISの取り締まりを強化した。先月の取り締まりでは現地司令官を含む複数のメンバーを殺害している。
ムジャヒド氏によると、タリバンの部隊はこの数カ月の取り締まりで、テロ計画に関与した外国人を含む複数のISIS戦闘員を拘束したという。
1月に発生した政府要人を狙ったテロ攻撃ではタリバンとの銃撃戦により、IS-Kの戦闘員8人が死亡、9人が逮捕されている。