◎コンゴはアフリカ大戦と呼ばれる1990年代の紛争以来、暴力に悩まされている。
コンゴ民主共和国、東部の難民キャンプ近く、使えそうな物を探す少女(Getty Images)

コンゴ民主共和国当局は1日、北部の低ウエレ州(Bas-Uele)で子供を含む少なくとも22人が何者かに拉致されたと発表した。

AP通信によると、白い軍服に身を包んだ7人が3つの集落を襲撃し、子供らを連れ去ったという。

コンゴはアフリカ大戦と呼ばれる1990年代の紛争以来、暴力に悩まされている。

東部地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのあるイスラム過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

武装勢力は権力、領土、天然資源、自分たちのコミュニティを守るために戦っている。

APによると、今回の誘拐に関する犯行声明は出ていないという。

低ウエレ州にはアフリカ大陸で最も悪名高い逃亡者のひとりである戦争屋ジョセフ・コニー(Joseph Kony)司令官率いるウガンダの反政府武装勢力「神の抵抗軍(LRA)」の拠点があった。

誘拐事件はこの地域の脆弱性を浮き彫りにしている。

多くのアナリストがコンゴの国境警備の緩さと脆弱な治安がこうしたテロ組織の存続を許していると指摘している。

イギリスに本社を置く経営リスク分析会社ベリスク・メープルクロフトのアフリカ担当アナリストはこの誘拐事件について、「新たな反政府勢力の攻勢を意味するものではなく、コンゴ政府がさまざまな武装集団による低レベルの犯罪から市民を守れていないことを意味する」と述べている。

低ウエレ州の自治体は連邦政府に対し、地方の警備を強化するよう求めている。「私たちは何度も何度も政府に軍隊を派遣するよう求めてきました。国境は大きく開かれています。そこに警察はおらず、検問所もありません」

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