◎コンゴの遠隔地ではボートの転覆・沈没事故が多発しており、その都度数十人が死亡している。
コンゴ民主共和国当局は19日、北西部の河川でモーターボートが転覆し、少なくとも145人が行方不明になったとみられると発表した。
当局によると、事故は赤道州の河川内で17日遅くに発生し、これまでに55人が救助されたという。ボートは隣国のコンゴ共和国に向かっていた。
事故が起きた河川流域の市民団体の責任者は記者団の取材に対し、「少なくとも145人の行方が分かっておらず、捜索活動が続いている」と説明した。
また責任者はボートが転覆した原因について、「過積載に考えられない」と語った。それによると、ボートには乗客、動物、複数の物資が詰め込まれていたという。
遠隔地の住民の主な移動手段はボートであり、鉄道やバスは運行しておらず、道路すらまともに整備されていない。
コンゴの遠隔地ではボートの転覆・沈没事故が多発しており、その都度数十人が死亡している。
頼りない木造のボートには数十人、多い時には100人以上が乗り込む。救命胴衣などなく、泳げない人もボートを利用せざるを得ない。
報道によると、州の消防と警察当局は現場にたどり着くのに苦労しているという。
赤道州のコンゴ川で昨年10月に発生した転覆事故では40人以上が死亡している。