◎ケニアの建築・設計基準は緩く、費用を抑えるために違法な工事が行われたり、設計に不備があることも珍しくない。
2022年11月15日/ケニア、首都ナイロビ、崩壊した建設中の集合住宅と関係者(Ben Curtis/AP通信)

ケニア当局は16日、首都ナイロビの住宅地で建設中の集合住宅が崩壊した事故について、これまでに3人の死亡を確認したと発表した。

この住宅は16日に崩壊した。原因は不明だが、地元メディアは関係者の話を引用し、「建設中にもかかわらず、建物にはひび割れがみられた」と報じている。

当局によると、6人が瓦礫の中から救助され市内の病院で治療を受けているという。容体は不明。

警察の報道官は16日の会見で、「ビルの所有者は建設許可を得ていないにもかかわらず工事を強行したため、殺人罪で逮捕、起訴される可能性がある」と語った。

地元メディアは警察筋の話を引用し、「所有者は逃亡中」と報じている。

ケニアの建築・設計基準は緩く、費用を抑えるために違法な工事が行われたり、設計に不備があることも珍しくない。過去の事故は設計不備や手抜きが原因と報告されている。

地元メディアによると、住宅需要の高いナイロビでは特に手抜き工事が散見され、多くの業者が規制をすり抜け、関係機関の許可を得ずに工事が進むことも珍しくないという。

中部キアンブで今年9月に発生した6階建てビルの倒壊事故では少なくとも3人が死亡、数人が負傷したと報告されている。

政府は2015年の8階建てビル倒壊で15人が死亡した後、国内の全てのビルを検査するよう命じた。検査の結果、ナイロビのビルの58%が設計基準を満たしておらず、住居に適さないことが判明した。

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