◎ケニア航空の経営陣はパイロットに仕事に戻るか懲戒処分を受けるか選択するよう求めている。
2022年11月7日/ケニア、首都ナイロビのジョモ・ケニヤッタ空港(AP通信)

アフリカ最大の航空会社であるケニア航空は7日、パイロット労組のストライキを非難し、1日あたり数百万ドルの損失を計上していると報告した。

ケニアパイロット協会(Kalpa)は労働条件の改善と退職金制度の見直しを要求し、5日から首都ナイロビのジョモ・ケニヤッタ空港でストを行っている。

ケニア航空は声明で、「この3日間で56便が欠航となり、利用客1万2000人が影響を受けた」と説明した。同社によると、1日あたりの損失額は約240万ドル。

欧州向けの貨物便も影響を受けているようだ。地元メディアによると、花や生鮮食品などの輸出と医薬品の輸入が滞っているという。

ケニア航空の経営陣はパイロットに仕事に戻るか懲戒処分を受けるか選択するよう求めている。

また同社は米マイクロソフト傘下のビジネス向け交流サイト「リンクトイン」にパイロットの求人広告を掲載した。

Kalpaは労働条件の改善と退職基金への拠出を再開するよう会社に求め、要求が通るまでストを続けると主張している。

Kalpaの書記長は7日、経営陣の解任を要求した。

一方、会社側はパイロットが仕事に戻るまで交渉は行わないとしている。

報道によると、ジョモ・ケニヤッタ空港で目立った混乱はみられないという。ターミナル内と入り口付近には旅行バッグを抱えた人々が別の航空会社の便に空きが出ないか待っていた。

ナイロビの裁判所は先月末にKalpaのスト通知を無効とする判決を出したが、組合員はストを強行した。

ケニア航空はコロナの感染拡大で赤字に陥り、現在は政府の支援で何とか経営を維持している。会社は現在、従業員の退職基金への拠出を停止している。

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