◎マリン氏は現在36歳。2019年2月にフィンランド史上最年少の首相となった。
フィンランドのマリン(Sanna Marin)首相は19日、薬物使用疑惑が浮上したことについて、汚名をそそぐために薬物検査を受けたと発表した。
この疑惑はマリン氏が個人宅のパーティーに参加し、口パクダンスを披露した映像が拡散したことで急浮上した。
マリン氏は友人とアルコールを飲んだが、違法薬物に手を出したことは一度もないと反論し、自身の行動を擁護した。
ソーシャルメディアに投稿された動画には、マリン氏を含むパーティー参加者が口パクダンスを披露する様子が映っている。動画の後半、マリン氏は膝をつき、髪を振り乱し、ワイルドなダンスを披露した。
フィンランド放送協会(YLE)はマリン氏の声明を引用し、「私は友人たちと過ごしました。パーティーで、かなりワイルドに。踊って、歌いました」と報じている。
マリン氏は19日の記者会見で薬物検査を受けたと明らかにした。
パーティーがいつどこで開催されたかは不明だが、マリン氏は「その週末、政府の会議はなく、友人と過ごした」と説明している。
一部の批評家は国境を接するロシアがウクライナに侵攻している今、パーティーで口パクダンスを踊っている場合ではないとマリン氏を批判している。
フィンランド政府は17日、ロシア人観光客向けのビザ発行数を9月1日から制限すると発表した。
ロシアと国境を接するフィンランドやエストニアは、EU全加盟国にロシア人観光客の受け入れを禁じるよう求めているが、ショルツ(Olaf Scholz)独首相を含む多くの首脳がこの考えに反対している。
EUの執行機関である欧州委員会はロシア便の圏内飛行を禁じているが、陸路での入国は可能なため、フィンランドなどに入ったロシア人はそこから他のEU加盟国に旅客便で移動できる。
一方、マリン氏は19日の会見で、「一国のリーダーも時には踊り、歌い、パーティーに参加する」と述べ、有権者に理解を求めた。
マリン氏は現在36歳。2019年2月にフィンランド史上最年少の首相となった。
同氏は以前から、「仕事はもちろん、私生活も充実させたい」と述べていた。今年7月にはフィンランドの人気ロックフェスティバルに参加している。
昨年12月には専用電話を持たずに午前4時までクラブで過ごし、その後の調査でコロナ陽性者と接触していたことが判明、謝罪した。