◎この穴掘り男とその仲間と思われる男3人は市内の銀行に侵入を試みていた可能性がある。
イタリア当局は12日、首都ローマのバチカン市国近くで穴を掘っていた男を救助し、まもなく逮捕したと発表した。
警察によると、この穴掘り男とその仲間と思われる男3人は市内の銀行に侵入を試みた可能性があるという。
ソーシャルメディアには「バチカン穴掘り男」「モグラ強盗団」「ローマの大脱走」などといった投稿が寄せられている。
消防によると、穴掘り男は崩落に巻き込まれ身動きがとれなくなったという。レスキュー隊は8時間かけて穴を掘り、穴掘り男を救助した。
しかし、警察はこの男を含む4人を公共物損壊で逮捕した。4人の身元は明らかにされていない。
警察によると、救助された男は医療機関に搬送されたものの、命に別状はないという。
国営イタリア放送協会(RAI)は、「4人のうち2人が現場から逃げ出そうとし、警察官に暴力を振るった」と報じている。
また4人のうち3人はトンネルが崩壊する直前に脱出に成功し、1人が約6m下に閉じ込められたようだ。
警察の報道官は声明で、「強盗未遂の可能性も視野に入れ捜査を進めている」と述べた。
RAIによると、4人は事故現場近くの空き店舗に穴を掘り、道路まで掘り進んだという。このすぐ近くには銀行が2行ある。
コリエレ・デラ・セラ紙は12日、「男たちは夏休みが始まる8月15日までに地下を掘り進み、何をしたかったのか?」と報じ、4人組を「穴のギャング」と呼んだ。
あるSNSユーザーは、「狙いが大脱走でないことは明らかだ!」とツイートしている。
事故現場近くの住民はAFP通信の取材に対し、「皆、なぜレスキュー隊は穴を掘っているのか?と疑問に思っていたよ」と語った。「地面からモグラ男が出てきた、と聞いたときは大笑いしたよ」