◎テキサス州サンアントニオは中南米から亡命を求める人々の主要な密入国ポイントとして知られている。
米主要メディアは27日、テキサス州南部サンアントニオ郊外で移民と思われる人々少なくとも40人が死亡したと報じた。
AP通信によると、遺体はトラックの荷台から発見されたという。
AP通信は警察筋の話を引用し、「警察官は27日にトラックの荷台を調べ、15人が病院に搬送された」と報じている。この15人は生きているものとみられる。
メキシコと国境を接するテキサス州南部には米国への亡命を希望する人々が殺到している。2017年にはサンアントニオのウォルマート(Walmart)駐車場に止められていたトラック荷台から移民10人の遺体が発見された。
2003年には同じくサンアントニオの郊外に止められていたトラック荷台から移民19人の遺体が発見されている。
サンアントニオは中南米から亡命を求める人々の主要な密入国ポイントとして知られている。ただし、自家用車や徒歩で国境警備隊の取り締まりを回避することは難しいため、多くがメキシコの輸入品を乗せたトラックに隠れて入国を試みる。
国境警備が厳しくなったのは2001年9月の同時多発テロ以降で、それ以前は人身売買組織が現金と引き換えに入国を斡旋していた。
当局によると、人身売買組織は入国管理が厳しくなったため、料金を引き上げ、貧しい移民またはその家族から少なくとも数千ドルを徴収しているという。
密閉されたトラック荷台に押し込まれた数十人は熱中症で死亡したものとみられる。サンアントニオの27日の気温は38度近くまで上昇した。