◎軍は2つの対テロ作戦地域から避難するよう住民に命じたが、避難先は指定しなかった。
ブルキナファソの軍事政権は24日、北東部の対テロ作戦対象地域内で生活する住民に2週間以内に避難を終えるよう命じた。
同国の暫定大統領ダミバ(Paul-Henri Sandaogo Damiba)中佐は今週、ジハード組織の暴力に対抗するため、北部地域などに軍事境界線を設定し、民間人の立ち入りを禁じると発表していた。
軍の報道官は記者会見で、2つの対テロ作戦地域から避難するよう住民に命じたが、避難先は指定しなかった。
声明によると、対象地域の1つは北部スム県のマリ国境に接する約2000㎢の範囲。もう1つはベナンと国境を接する1万1000㎢の範囲で、その大半は国立公園である。
軍の報道官は、「対象地域の市民は2週間以内に安全地帯に避難しなければならない」と述べた。
また報道官は「非武装であることを証明することが重要」と強調した。「武器を持っている者はテロリストとみなされる可能性があります...」
ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)にブルキナファソの調停役に任命されたニジェールの前大統領イスフ(Mahamadou Issoufou)氏は先週、軍事政権は国土の40%を管理できていないと懸念を表明していた。
ロイター通信は情報筋の話を引用し、「対象地域で生活する住民の数は把握できていないが、軍は避難民に支援を提供する」と報じている。
ブルキナファソを含む西アフリカ諸国はサハラ砂漠以南のサヘル地域に拠点を置くアルカイダとイスラム国(ISIS)系組織の暴力に悩まされている。
サヘル紛争(マリ北部紛争)で死亡した民間人と兵士は2000人を超え、ブルキナファソだけで約190万人が避難を余儀なくされた。
ロイター通信によると、軍は8地域の住民に特定のブランドのバイクと原動機付三輪車に3カ月間乗らないよう命じたという。
この命令はバイクや三輪車を多用するジハード組織と市民を区別するためのものである。
ダミバ中佐は対テロ作戦の詳細を明らかにしていない。