◎アジアの金融、製造、海運の中心である上海はコロナ拡大の影響で数カ月間封鎖され、世界のサプライチェーンに深刻な影響を与えた。
2020年9月3日/ドイツ、ベルリン近郊グリューンハイデのテスラ工場、イーロン・マスクCEO(Getty Images/AFP通信)

テスラ社のイーロン・マスク(Elon Musk)CEOは22日、ドイツと米国に建設した同社の新工場はサプライチェーンの混乱の影響で何十億ドルもの損失を計上していると明らかにした。

マスク氏はベルリン近郊グリューンハイデとテキサス州オースティンの工場を「カネを燃やす巨大な炉(いろり)」呼んだ。

マスク氏によると、電気自動車のバッテリーの部品を製造している中国工場の操業および貨物の輸送が滞っているという。

テスラ社は中国国内に巨大工場を複数持っているが、コロナの感染拡大に伴うロックダウンの影響でこれらの工場を確実に操業することが困難になっている。

マスク氏は今週、サプライチェーンの混乱に懸念を表明し、テスラ社の従業員削減を検討していると警告した。

マスク氏は「Tesla Owners of Silicon Valley」のインタビューの中で、「ベルリン工場とオースティン工場は巨大な溶鉱炉のようなものです」と述べている。「工場は轟音を立てています。お金を燃やしているのです...」

マスク氏は電気自動車の生産台数を増やすことにとても苦労していると述べ、中国の港にバッテリーの部品の一部が滞留していると説明した。

またマスク氏は、部品を運ぶ港湾労働者がおらず、中国の状況を注視しているとした。「できるだけ早く問題を解決するつもりですが、注意を払う必要があります...」

アジアの金融、製造、海運の中心である上海はコロナ拡大の影響で数カ月間封鎖され、世界のサプライチェーンに深刻な影響を与えた。

マスク氏は「上海の封鎖はテスラにとって非常に、非常に厳しい」と述べている。上海工場の生産は数週間にわたって停止したと報じられている。

ロイター通信は情報筋のコメントを引用し、「上海工場は来月、拡張工事を行うために2週間閉鎖される予定」と報じた。

ロイターによると、この工事は同工場の生産能力を高め、週の電気自動車生産台数を2万2000台まで増やすという同社の目標を達成するためのものだという。

マスク氏は今週、テスラ社の従業員3.5%を削減する計画であり、現在の経済にネガティブな感情を抱いていると述べていた。

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