◎女性は事故発生から約132時間後の5日午前0時頃に救助された。
中国の国営メディアは5日、湖南省長沙市で発生した6階建てビルの崩壊事故現場から女性1人が救助されたと報じた。
新華社通信によると、女性は事故発生から約132時間後の5日午前0時頃に救助されたという。
このビルにはレストラン、コーヒーショップ、ホテル、複数のアパートメントが入っていたと報じられている。国営CCTVによると、ビル所有者は内部を一部改造していたという。
救助活動により、これまでに5人の遺体が収容され、ビル内にいたとされる30人以上と連絡が取れないと伝えられている。女性は10人目の生存者となった。
新華社通信は当局のコメントを引用し、「救助隊は女性に話しかけながら周囲の瓦礫を取り除いた」と報じた。報道によると、女性の命に別状はないという。
これまでに救助された9人は病院で治療を受け、容態は良好と伝えられている。ここ数日雨が続いていたため、新華社は「奇跡の生還」と報じた。
一方、当局はビルの所有者や設計などに関与した少なくとも11人を逮捕している。
所有者と設計・施工に携わったとされる3人は建築基準法やその他の法律に違反した疑いで逮捕された。また、ビルの4階から6階にあるゲストハウスの安全性を偽ったとして、数人が拘束されたと伝えられている。
習近平 国家主席は構造に問題を抱えるビルの崩壊事故が多発していることを受け、構造物をチェックし、問題点を是正し、同様の事故を防ぐよう当局に命じた。
中国の安全基準や建設基準は甘く、役人に賄賂を渡して便宜を図ってもらう施工者も珍しくなく、不正が蔓延している。
今年1月には重慶市でガス漏れが原因と思われる爆発によりビルが倒壊し、少なくとも16人が死亡した。