◎ビルにはレストラン、コーヒーショップ、ホテル、複数のアパートメントが入っていた。
2022年5月1日/中国、湖南省長沙市、負傷者を運ぶ救助隊(China Daily/ロイター通信)

中国の警察は1日、湖南省長沙市で発生した6階建てのビル崩壊事故について、少なくとも9人を逮捕したと発表した。

ビルは4月29日に部分的に崩壊したと伝えられている。救助隊は崩壊に巻き込まれた数十人の捜索を続けている。

長沙警察は1日、ビルの所有者と設計・建設に携わった3人を重過失致死で逮捕したとSNSに投稿した。

また、ビルの検査を行ったとされる会社の従業員5人は虚偽の報告書を提出したとして逮捕された。

当局によると、これまでに瓦礫の中から7人を救助し、16人の捜索を続けているという。

このビルにはレストラン、コーヒーショップ、ホテル、複数のアパートメントが入っていたと報じられている。国営CCTVによると、ビル所有者は内部を一部改造していたという。

当局は前日の会見で、ビル内にいたとされる39人とも連絡が取れないと説明していた。

習近平 国家主席は行方不明者を何としてでも救出するよう自治体に指示したと伝えられている。

長沙市長は30日の記者会見で、「閉じ込められた人々を救うために最善を尽くす」と約束し、現場に救助隊員700人以上を派遣したと報告した。

崩壊の原因は明らかにされていない。

国営メディアは、救助隊が金属や鉄筋コンクリート片を専用工具で切り開く様子を繰り返し報じている。

現場に駆け付けた共産党幹部は救助隊を激励し、必要な支援を速やかに提供すると約束した。

黄明 危機管理部長は30日の緊急会議で、あらゆるリスク、安全上の懸念、問題点を徹底的に洗い出し、排除するよう当局に求めた。

中国の安全基準や建設基準は甘く、役人に賄賂を渡して便宜を図ってもらう施工者も珍しくなく、不正が蔓延している。

今年1月には重慶市でガス漏れが原因と思われる爆発によりビルが倒壊し、少なくとも16人が死亡した。

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