◎疾病対策チームの通知によると、一斉検査の対象は全住民ではなく、朝陽区の約350万人の予定。
中国の首都北京で24日、コロナウイルスの感染拡大を抑え込む一斉PCR検査が本格的に始まった。
国営メディアによると、朝陽(ちょうよう)区では週末に26人の新規陽性が報告されたという。
検査を受けるよう命じられた人々は食料品店に駆け込み、日用品を買いあさった。
中国版ツイッターのWeiboには「上海と同じようなことになる」という投稿が多数寄せられている。
朝陽区在住のユーザーは、「スーパーの棚を見て愕然とした」と投稿している。
上海市民約2600万人は当局の管理下に置かれており、感染者が報告された封鎖地域の住民はお腹を空かせている。
北京の疾病対策チームの通知によると、一斉検査の対象は全住民ではなく、朝陽区の約350万人の予定。北京の人口は約2100万人。
350万人は3回PCR検査を受け、陽性診断を受けた者は隔離施設に収容される。
朝陽区を含む北京の住民は一斉PCR検査が始まるという報道を受け、スーパーに殺到し、肉、野菜、卵、インスタント麺、水、トイレットペーパー、その他日用品を買いあさった。
国営メディアによると、市内のスーパーは営業時間を延長して需要に対応したという。
上海のあるWeiboユーザーは北京の住民に、「速やかに行動する必要がある」と経験を伝えた。
別のユーザーは、「市場に行ったら、卵もエビも全部なくなっていて、肉も全部取られていました」と失敗談を伝えた。
さらに別のユーザーは「北京の人々が慌てて食べ物を買いに走る姿は滑稽であり、悲しくもある...自分の生活を見ているようだ」と投稿した。
環球時報によると、当局は北京の生鮮食品会社に、肉、卵、野菜などの食料品の供給を増やすよう命じたという。
また環球時報は専門家のコメントを引用し、「集団検査の結果によって、いくつかの地域を封鎖するなど、さらに対策をエスカレートさせる可能性がある」と報じた。
チャイナ・デイリーは北京疾病予防管理センター副所長のコメントを引用した。「北京の新規陽性は増加する見込みです...」
上海の封鎖は1カ月を超えたが、新規陽性は2万人台で高止まりしている。保健当局によると、封鎖後に死亡した市民138人のほぼすべてが基礎疾患のある高齢者でワクチン未接種だったという。
上海の住民は食料の確保に苦労するだけでなく、当局の厳しい対策に直面し、困惑している。
当局は感染者が1人以上報告された地域の住宅入り口に緑色のフェンスを設置し、住民の外出を禁じている。あるWeiboユーザーは「火事が発生したらどうするんだ?」と懸念を表明した。
共産党指導部は西側が採用しているWithコロナ政策には見向きもせず、ゼロコロナを維持すると誓っている。