◎ナイジェリアはアフリカ最大の原油生産・輸出国だが、精製所が少ないため、国内で消費するガソリンやディーゼルの大半を輸入している。
ナイジェリア政府は23日、南部リバーズ州にある違法石油精製所で火災が発生し、100人以上が死亡したと発表した。
政府の石油資源担当者は記者団に対し、「火災はリバーズ州の違法施設で発生し、これまでに100人以上の死亡を確認した」と説明した。
リバーズ州を含む貧困地域の違法石油精製所で活動する業者は地域の失業と貧困問題に対処しているとされるが、何度も悲惨な事故を引き起こしている。
地元メディアによると、違法業者は大手石油会社のパイプラインから原油を抜き取り、間に合わせタンクで精製している。
この極めて危険な作業は多くの死亡事故を引き起こし、さらに農地、河川、湖などへの原油流出で地域を汚染している。
アルジャジーラによると、火災が発生した施設ではディーゼルを求める渋滞が発生していたという。火元は明らかにされていない。
政府は記者会見の中で、「違法施設のオーナーは現在逃亡中であり、当局が行方を追っている」と明らかにした。
地元メディアによると、ナイジェリア南部には数十の違法石油精製所が点在しているという。
爆発を目撃したという男性は地元メディアの取材に対し、「あの精製所は失業した若者を雇っていた」と語った。「若者たちは施設が危険であることを認識していますが、生活費を稼ぐために働いていました...」
昨年10月にリバーズ州の別の違法施設で発生した爆発と火災では、子供を含む少なくとも25人が死亡した。事故後、地元当局は違法施設の取り締まりを強化すると発表したが、成果はほとんど出ていないように見える。
ナイジェリアはアフリカ最大の原油生産・輸出国だが、精製所が少ないため、国内で消費するガソリンやディーゼルの大半を輸入している。
政府の推定によると、パイプラインの盗掘や破壊行為によって、生産量の10%以上にあたる1日平均20万バレルの原油が違法施設に流れているという。