◎武装勢力は3月28日にカドゥナ州の郊外で走行中の列車を襲撃し、乗客少なくとも168人を誘拐した。
ナイジェリアの警察当局は7日、先月末に首都アブジャの近くで発生した列車襲撃事件に関与した武装勢力が誘拐したとされる乗客のひとりを解放する映像を公開したと明らかにした。
武装勢力は3月28日にカドゥナ州の郊外で走行中の列車を襲撃し、乗客少なくとも168人を誘拐した。警察によると、爆発物による攻撃で乗客8人が死亡した。
警察が公開した映像には、密林で銀行の支店長だという人質と軍服を着た戦闘員4人が映っていた。
地元メディアによると、人質はカメラに向かって「絶望的な状況にある。当局は人質を助けるために、要求に応じてほしい」と言ったという。
AFP通信は映像に登場した人質が6日に解放されたと報じている。
これまでのところ、犯行声明を出した武装勢力やジハード組織はない。首都アブジャで「バンディ」と呼ばれている武装勢力は同国の北西部と中央部で身代金目的の誘拐、略奪、家畜の強奪などを行い、地域を恐怖に陥れている。
バンディがイデオロギーを主張することはほとんどなかったが、一部の専門家はジハード組織がパンディを殉教者集団に変えた可能性があると指摘している。
北東部で活動するジハード組織はプロパガンダ映像を流し、地域の武装勢力に影響を与えていると伝えられている。
ナイジェリア鉄道公社によると、誘拐されたと考えられている168人の行方は分かっていない。