◎ロシア製ドローンはウクライナからルーマニアに侵入し、ハンガリーを経由してクロアチアに入り、10日遅くに首都ザグレブの市街地に墜落した。
2022年3月11日/クロアチア、首都ザグレブ、ロシア製の軍用ドローン墜落現場(Darko Bandic/AP通信)

クロアチア当局は12日、ロシア製軍用ドローンがウクライナの紛争地域からNATO加盟国上空を通過し、クロアチアの首都ザグレブの市街地に墜落した事件に対するNATOの対応を批判した。

ロシア製ドローンはウクライナからルーマニアに侵入し、ハンガリーを経由してクロアチアに入り、10日遅くに墜落した。警察によると、墜落地点近くには駐車場があったが、負傷者はいなかったという。

NATOは11日、航空・ミサイル防衛システムで物体の飛行経路を調査していると発表した。しかし、クロアチアのプレンコビッチ首相は同日、「私たちは何の通知も受けておらず、NATOはジャーナリストから質問を受けた後に対応した」と憤慨した様子で語った。

プレンコビッチ首相は11日に現場を視察した際、記者団に「事故は到底容認できず、起こってはならないことだ」と述べた。「これは明確な脅威であり、NATOもEUも厳格に対応すべきです」

クロアチア当局によると、ソ連時代に開発されたTu-141偵察機は墜落する前にハンガリー上空を40分以上、クロアチア上空を6~7分飛行したという。ルーマニアの防衛当局は、「この物体はウクライナからルーマニアの領空に侵入し、迎撃は困難だった」と述べている。

プレンコビッチ首相は、「ハンガリー当局に偵察機の侵入に気づかなかった理由を調査するよう要請した」と明らかにした。「ハンガリーのオルバーン首相は私の後に領空侵犯があったことを知ったと説明しました」

またプレンコビッチ首相はNATO当局にこの事故から学び、対応する必要があると強調した。「無人機はハンガリーの原子力発電所に墜落していたかもしれません。しかし、NATOの反応は遅く、他国の対応も明らかに鈍かった。私たちはもっと厳格に行動しなければなりません...」

警察当局は墜落現場にできた大きなクレーターから機体の残骸を回収した。

ロシアとウクライナの両政府は、偵察機をNATO加盟国に送ったことを否定している。

軍事専門家によると、Tu-141偵察機を公式に運用しているのはウクライナだけだという。

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