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デジタル機器やオンラインアカウントにも大掃除が必要、知っておくべきこと

専門家はデジタル機器やオンラインアカウントの整理整頓を進める「デジタル春掃除」の重要性を強調している。
スマートフォンとノートパソコン(Getty Images)

スマートフォンやパソコンも「春の大掃除」が必要だ。専門家はデジタル機器やオンラインアカウントの整理整頓を進める「デジタル春掃除」の重要性を強調している。放置された古いアカウントや不要なアプリ、使っていないファイルがサイバー犯罪の標的になりやすいためだ。

近年はオンラインサービスの利用拡大によって、多くの人が大量の写真や動画、メール、アプリを端末内にため込んでいる。ストレージ不足は端末の動作を遅くするだけでなく、重要なソフト更新ができなくなる原因にもなる。専門家は不要なデータを削除し、重要なファイルは外付けドライブやクラウドへ移動することを勧めている。

受信箱の整理も重要な作業の一つだ。大量の未読メールや古い通知、不要なニュースレターを放置している人は少なくない。メールを送信者別や容量別に整理し、不要なものを削除することで、作業効率が向上するだけでなく、不審メールに埋もれてしまう危険な通知を見逃しにくくなるという。また、読まなくなったメールマガジンの配信停止も推奨されている。

スマートフォン内のアプリ整理も欠かせない。長期間使っていないアプリを削除するだけでなく、関連するオンラインアカウント自体も削除すべきだと専門家は指摘する。サイバー犯罪者は利用者が放置した「休眠アカウント」を狙うケースが多いためだ。米セキュリティ企業マルウェアバイツのマイケル・シャーウッド(Michael Sherwood)副社長は、「古いアカウントや忘れられたアプリは詐欺師に侵入口を与える」と述べ、デジタル空間の整理が攻撃対象を減らす最も簡単な方法の一つだと強調している。

ソフトウェア更新の徹底も基本的な対策として挙げられている。スマートフォンやパソコンの基本ソフト、アプリを最新状態に保つことで、セキュリティ上の欠陥を修正し、不正アクセスの危険を下げられる。専門家は自動更新機能を有効にすることも勧めている。

さらに、SNSの公開設定や外部サービスとの連携状況を見直す必要もある。フェイスブックやインスタグラム、ティックトックなどで公開されている個人情報を定期的に確認し、不要な投稿を削除しよう。米セキュリティ企業ユビコの情報セキュリティ責任者は、「公開情報を減らすことで、フィッシング詐欺や個人情報盗難の危険を抑えられる」と説明している。

特に注意が必要なのが、第三者サービスとのアカウント連携だ。ネット通販や写真サービスなどで「グーグルでログイン」「フェイスブックでログイン」を利用したまま放置しているケースは多い。ある専門家も過去に利用した覚えのない写真サービスが、フェイスブックのプロフィール情報へアクセス可能な状態だったことを確認し、削除したという。

パスワード管理の見直しも推奨されている。同じパスワードを複数サービスで使い回すことは危険だ。専門家は、複雑で異なるパスワードを生成・保存できる「パスワードマネージャー」の活用を勧めている。また、近年普及が進む「パスキー」は、指紋認証や顔認証を利用するため、従来型パスワードより安全性が高いとされる。グーグルやアマゾン、フェイスブックなど主要サービスも対応を広げている。

デジタル春掃除は単なる整理整頓ではなく、個人情報を守るための防犯対策でもある。サイバー攻撃が高度化する中、日常的なデジタル管理が利用者自身を守る第一歩になりそうだ。

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