ドイツ西部の銀行で立てこもり事件、ケガ人なし、容疑者逃走
地元警察によると、8日の午前9時ごろ、「複数の武装した犯人が人質を取っている」との通報が入った。
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ドイツ西部ラインラント・プファルツ州の小都市ジンツィヒで8日、銀行で人質事件が発生したとの通報を受けて大規模な警察作戦が展開された。特殊部隊が銀行内に突入し、閉じ込められていた2人を無事保護したものの、犯人は見つからず、警察は逃走した可能性が高いとみて捜査を続けている。
事件が起きたのは、ライン川流域に位置する人口約1万7000人の町ジンツィヒにある銀行の支店。地元警察によると、8日の午前9時ごろ、「複数の武装した犯人が人質を取っている」との通報が入った。警察は当初、現金輸送車の運転手が人質になったとみて、現場周辺を封鎖し大規模な警戒態勢を敷いた。
現場周辺には重武装の特殊部隊が配置され、上空ではヘリコプターも警戒に当たった。銀行周辺の道路は封鎖され、住民に対して近づかないよう呼びかけが行われた。警察は当初、「複数の犯人と複数の人質がいる」と説明し、長時間にわたり緊迫した状態が続いた。
しかし午後3時前、特殊部隊が銀行内へ突入した結果、金庫室のような閉鎖空間に閉じ込められていた2人を発見し、無傷で救出した。一方、警察が建物内部を捜索したものの、犯人の姿はなかった。警察によると、犯人は人質を部屋に閉じ込めた直後に現場から立ち去った可能性が高いという。ただ、どのように逃走したのか、また犯人が何人だったのかは分かっていない。
警察は犯人が現金や貴重品を奪ったかどうかについても明らかにしていない。現時点で逮捕者は出ておらず、周辺地域で捜索活動が続いている。ロイター通信によると、少なくとも1人の容疑者が逃走中とみられている。
ドイツでは近年、銀行強盗事件そのものは減少傾向にあるものの、現金輸送車を狙った犯罪は依然として発生している。今回の事件では、犯人が人質を利用して警察の介入を遅らせ、その間に逃走した可能性が指摘されている。警察は防犯カメラ映像の解析や目撃証言を集め、逃走経路の特定を急いでいる。
事件が起きたジンツィヒは比較的治安の安定した地方都市として知られており、住民の間には衝撃が広がっている。地元メディアによると、多数の警察車両や特殊部隊員が町中心部に集結したことで、一時はテロ事件の可能性を不安視する声も上がった。結果的にケガ人は出なかったものの、犯人が依然逃走中であることから、当局は警戒を続けている。
