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イスラム過激派が集落襲撃、40人殺害 コンゴ東部

事件が起きたのは北キブ州とイトゥリ州の境界付近に位置する集落で、襲撃は7日夜から8日午後にかけて続いた。
2022年6月5日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州の集落(Getty Images/AFP通信/Africanews)

コンゴ民主共和国東部のウガンダ国境付近でイスラム過激派組織による大規模な襲撃が発生し、少なくとも40人が死亡した。地元当局が8日、明らかにした。それによると、襲撃を実行したのはイスラム国(IS)系組織である「民主同盟軍(ADF)」で、複数の村を襲撃し、住民を殺害したうえ放火や略奪も行ったという。犠牲者数はさらに増える可能性がある。

事件が起きたのは北キブ州とイトゥリ州の境界付近に位置する集落で、襲撃は7日夜から8日午後にかけて続いた。地元の人権団体によると、北キブ州側で25人、イトゥリ州側で15人が死亡した。さらに複数の住民が行方不明となっており、依然として緊張状態が続いている。

ADFはウガンダを拠点とする反政府武装組織として1990年代に結成され、その後コンゴ東部に進出した。2019年にはISへの忠誠を誓い、現在はIS系武装勢力「イスラム国中央アフリカ州(ISCAP)」の一部と位置づけられている。近年はコンゴ東部で民間人を標的とする虐殺や拉致、放火を繰り返しており、地域の治安悪化の主要因となっている。

今回の襲撃では多くの住民が夜間に襲われたとみられる。ADFはこれまでも集落を急襲し、なたや銃器を用いて住民を無差別に殺害する手口を取ってきた。2025年7月には東部地域で66人を殺害し、国連が「大虐殺」と非難した事件も起きている。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは今週公表した報告書で、ADFが「戦争犯罪および人道に対する罪」を繰り返していると非難した。報告書では、民間人への組織的攻撃や宗教的少数派への暴力、住民の強制移動などが繰り返されていると指摘している。

コンゴ東部では現在、およそ100の武装勢力が活動しているとされる。特に隣国ルワンダの支援を受ける反政府勢力「M23(3月23日運動)」が主要都市を制圧し、地域情勢は一段と不安定化している。コンゴ軍はウガンダ軍と合同でADF掃討作戦を続けているものの、山岳地帯や森林地帯を拠点とする武装勢力の完全制圧には至っていない。

長年続く紛争により、東部地域では多数の住民が避難生活を余儀なくされている。国連によると、コンゴ国内の避難民は800万人規模に達し、食料不足や感染症拡大も深刻化している。今回の襲撃によって、地域住民の不安はさらに高まっている。

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