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インドネシア・ドゥコノ火山が噴火、登山者3人死亡、5人負傷

事故が起きたのは北マルク州ハルマヘラ島北部に位置する標高約1355メートルのドゥコノ火山。
2026年5月8日/インドネシア、東部北マルク州ハルマヘラ島のドゥコノ火山から立ち上る噴煙(AP通信)

インドネシア東部のハルマヘラ島にあるドゥコノ火山で8日、大規模な噴火が発生し、登山中だった3人が死亡した。地元当局によると、死亡したのはシンガポール国籍の男性2人とインドネシア人女性1人で、ほかにも5人が負傷した。火山は現在も活動を続けており、救助活動は難航している。

事故が起きたのは北マルク州ハルマヘラ島北部に位置する標高約1355メートルのドゥコノ火山。地元警察によると、約20人の登山者グループが7日から山に入り、火口付近を目指していた。しかし、8日の午前7時41分ごろ、火山が突然噴火し、大量の火山灰と噴煙を噴き上げた。噴煙の高さは1万メートルに達し、噴火活動は15分以上続いたという。

当局は以前から、火口から半径4キロ圏内への立ち入りを禁止していた。ドゥコノ火山は活動が極めて活発なことで知られ、警戒レベルは上から2番目の高水準に維持されていた。それにもかかわらず、登山者たちは規制区域内へ立ち入っていたとみられる。ハルマヘラ警察の署長は記者会見で、「立ち入り禁止は十分周知されていたが、登山者たちは入山を強行した」と説明した。

噴火後、救助隊が山岳地帯へ派遣され、17人の登山者が救助された。負傷者の一部は火山灰の吸引や転倒によるケガを負い、近隣の病院へ搬送された。しかし、火山活動が継続しているため、死亡した3人の遺体収容は難航している。現地では断続的に噴火が続いており、夜間には視界も悪化したことから、救助活動は一時中断された。

ドゥコノ火山はインドネシアでも特に活動が活発な火山の一つで、1933年以来、継続的に噴火を繰り返している。地質当局によると、今年3月末以降は活動がさらに活発化し、1日平均100回前後の噴火が観測されていた。今回の噴火はその中でも特に大規模なものだったという。火山灰は北方向へ流れ、近隣の都市でも降灰による被害の恐れがあるという。

インドネシアは環太平洋火山帯上に位置し、120以上の活火山を抱える世界有数の火山国である。近年も火山災害が相次ぎ、2023年には西スマトラ州のマラピ山噴火で24人の登山者が死亡した。火山観光が人気を集める一方、規制を無視した登山による事故も後を絶たない。

今回の事故ではSNS向けの動画や写真撮影を目的に危険区域へ立ち入る登山者が増えていることも問題視されている。地元当局は「警告を軽視する行為が重大な結果を招いた」として、観光業者やガイドの責任についても調査を進める方針を示した。

インドネシア政府は住民や観光客に対し、火山周辺への立ち入りを控え、避難指示や警報に従うよう呼びかけている。火山活動は依然として高い状態が続いており、さらなる噴火や火山泥流が発生する可能性がある。

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