キューバ全土で水不足深刻化、燃料不足で給水ポンプ停止
キューバ政府によると、28日時点で300万人が給水支援を受けている。
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エネルギー危機が続く中米キューバで水不足が深刻化している。AP通信によると、燃料供給の急減によって給水システムが十分に稼働できなくなり、全国各地で断水や給水制限が常態化している。背景には老朽化したインフラに加え、米国による制裁強化に伴う石油不足があり、市民生活への影響が一段と深刻化している。
キューバ政府によると、28日時点で300万人が給水支援を受けている。給水システムは大量の電力と燃料を必要とするが、必要な燃料の確保率は4割以下にとどまっているという。ポンプ設備を動かすディーゼル燃料が不足し、給水車の運行も不安定になっているため、多くの住民が数日間水を受け取れていない。
首都ハバナでは、住民がバケツや容器を持って給水車を待つ光景が日常化している。高齢者や病人を抱える家庭では衛生状態の維持が難しくなり、生活環境が急速に悪化している。ある住民はAPの取材に対し、「給水車が来る時間が分からず、1日中待たなければならない」と語った。地方でも断水が続き、洗濯や炊事だけでなく、医療機関の運営にも支障が出ている。
キューバでは慢性的な経済危機とエネルギー不足が続いている。国内で必要とされる燃料の多くを輸入に依存しているが、トランプ政権がキューバ制裁を強化し、石油輸送に関与する外国企業への圧力を強めてきた。その結果、ベネズエラやメキシコなどからの石油供給がゼロになり、発電や交通網に影響が出ている。電力不足による長時間停電も頻発し、給水設備の稼働停止につながった。
政府は対策として太陽光発電施設の拡充を進めているが、専門家は大規模な投資と設備更新が必要だと指摘する。送水管や浄水施設の老朽化も著しく、漏水による損失が水不足をさらに悪化させている。国連はエネルギー危機が食料供給や医療、衛生環境全体を脅かしていると警告してきた。
長引く経済危機の中で、キューバ国民の生活は限界に近づいている。水や電力といった基本インフラの維持が困難になる中、政府への不満も高まりつつある。燃料不足と水危機の連鎖はキューバ社会全体に深刻な影響を与えており、事態の改善には国際協力を含めた抜本的な対応が必要である。
