トランプ氏「イラン合意、まもなく決定下す」ホルムズ全面開放を要求
米国とイランは今年4月から続く停戦をさらに60日間延長する案について協議を進めている。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は29日、イランとの和平合意について、「極めて近いうちに決断を下す」と表明した。交渉の焦点となっているのは、世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の全面再開と、イランの核開発問題だ。トランプ氏は記者団に対し、「ホルムズ海峡は即座に開放されなければならない。通行料なしで、双方向の自由な航行を認める必要がある」と強調し、さらにイランが核兵器を保有しないことを合意条件として示した。
米国とイランは今年4月から続く停戦をさらに60日間延長する案について協議を進めている。報道によると、合意が成立すれば、閉鎖状態が続いているホルムズ海峡での石油輸送が段階的に再開される見通しだ。ホルムズ海峡は世界の海上石油輸送の2割が通過する要衝であり、封鎖によって原油価格が急騰し、世界経済に深刻な影響を及ぼしてきた。
今回の対立は2月末に米イスラエルがイラン関連施設への大規模空爆を行ったことをきっかけに激化した。イランは報復としてホルムズ海峡周辺での航行制限を強化し、一時は商業船舶の通航がほぼ停止する事態となった。米国はその後、イラン沿岸への海上逆封鎖を実施し、双方の軍事的緊張が続いている。
交渉案では、イランが海峡の機雷除去や航行制限解除を進める一方、米側は段階的な制裁緩和や海上封鎖解除を検討している。また、凍結されているイラン資産約120億ドルの一部解放も議題に上っているとされる。さらに、イランの高濃縮ウランを第三国で管理する案も浮上しており、カザフスタンが保管先候補として名前が挙がっている。
ただ、交渉は依然として不透明だ。イラン政府は「言葉ではなく行動が必要だ」として、米側による具体的な制裁解除措置を求めている。一方、米国内では共和党強硬派を中心に「イランへの譲歩」とする反発も強まっている。トランプ氏は中間選挙を控える中、原油高騰による国内経済への打撃を抑えたい考えだが、妥協が過度だとみなされれば政権批判につながる可能性もある。
トランプ氏はホワイトハウスの危機管理室で最終協議を行う予定で、「重要な点はほぼ合意した」と述べている。ただ、核問題や中東地域での軍事行動停止を巡ってはなお隔たりが残っており、最終合意に至るかどうかは予断を許さない状況だ。世界経済とエネルギー市場の行方を左右する交渉として、各国が神経を尖らせている。
