ドミニカの大規模サトウキビ農園で強制労働蔓延、人権団体が警告
問題の背景には、労働者の権利だけでなく、米国市場と企業、移民・無国籍問題が複雑に絡み合っている。
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ドミニカ共和国のサトウキビ農園で強制労働や低賃金、劣悪な居住環境などが依然として続いているとして、人権団体が米国政府に対し、問題企業の砂糖・関連製品の輸入禁止を再発動するよう求めている。非営利団体コーポレート・アカウンタビリティ・ラボ(CAL)は18日、3年以上にわたって調査を行い、国内最大級の雇用主・土地所有者であるセントラル・ロマナ社(Central Romana Corporation)の農園で、労働者が深刻な人権問題にさらされていると指摘した。
同社を巡っては、米税関・国境警備局(CBP)が過去に、労働者の隔離、賃金の不払い、劣悪な労働・生活環境、過剰残業などを問題視していた。米国は2022年、同社が生産した砂糖などの輸入を禁止したが、この措置は2025年にトランプ政権下で撤回された。今回の報告書は、輸入禁止解除後も問題が解消されていないと指摘している。
CALによると、セントラル・ロマナのサトウキビ畑では最大約8000人が働き、農園の規模は17万3700エーカーを超えるとされる。労働者の多くはハイチからの移民やその子孫で、ドミニカ生まれであっても国籍を持たない人々が含まれる。水道や電気が十分にない狭い住宅で暮らし、適正な賃金を受け取れないケースも報告されている。
特に深刻なのは、身分証明書を持たない移民が別の仕事へ移ることも難しく、雇用主への依存から抜け出せない構造だ。報告書では、労働者が賃金の決定や仕事の割り当てを会社側に握られ、正当な賃金を要求する力を持てないとしている。米労働省も農園の生活環境について「非人道的」「虐待的」とする評価を示していた。
一方、セントラル・ロマナ側は報告書について、「不正確な内容や虚偽に満ちている」と反論し、国内法や国際的な労働基準に違反していないと主張している。
問題の背景には、労働者の権利だけでなく、米国市場と企業、移民・無国籍問題が複雑に絡み合っている。CALは米国が強制労働によって生産された砂糖を市場から排除することに加え、ドミニカ政府にも労働者の在留・身分問題の正常化、未払い賃金の支給、労働法の遵守を求めている。
