◎警察は2018年9月以降、政府や与党サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)以外が主催する集会やイベントを許可していない。
2015年1月28日/ニカラグア、オルテガ大統領(左)と妻のムリジョ副大統領(Randall Campos/ロイター通信)

ニカラグア警察は12日、首都マナグアで13日に予定されていたカトリックの宗教イベントに中止を命じた。

オルテガ(Daniel Ortega)大統領は今月3日、政府に批判的なローマカトリック教会に属する6つのラジオ局に閉鎖を命じた。今回のイベント中止も宗教弾圧のひとつとみられる。

マナグアの司教区は声明で信者にイベントの中止を伝え、宗教とニカラグアの平和を祈るために教会に集まるよう促した。

報道によると、警察は13日午前7時から予定されていたローマカトリックの巡礼イベントを禁じたという。当局は「国家の安全保障に影響を与える可能性がある」と主張している。

政府はマナグア司教区の司祭を「憎悪と暴力を扇動した疑い」で捜査している。この捜査は継続中とみられ、司祭は教会の敷地から出ることを禁じられた。

マナグア司教区はオルテガ氏の独裁を厳しく批判してきた。

オルテガ氏は数年前に北部マタガルパ県のローマカトリック協会に属する7つのラジオ局を閉鎖し、今月、取り締まりを強化した。

警察は2018年9月以降、政府や与党サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)以外が主催する集会やイベントを許可していない。

オルテガ氏はカトリック教会を含む政府に批判的な宗教・団体・活動家を「外国勢力の手先」と呼び、厳しく取り締まっている。

オルテガ氏の独裁と弾圧に反対する2018年の抗議デモ以降、数千人の市民と野党指導者が亡命を余儀なくされた。オルテガ氏はデモを外国勢力のクーデターと呼び、暴力的な取り締まりを擁護した。治安部隊に殺害された市民は250~300人と推定されている。

政府を批判したという理由で閉鎖を命じられた非政府組織や団体は1000を超えている。

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