ハイチでギャング暴力拡大、約150万人が国内避難、人道危機深刻化、国連が警告
国連は25日、中部アルティボニット県でも9月21日時点で暴力による避難が続いていると報告した。
.jpg)
カリブ海の島国ハイチでギャングによる暴力が拡大し、約150万人が自宅を追われて国内避難民となっている。国連によると、これは人口の12%に相当し、首都ポルトープランスを中心に続く武装ギャングの支配拡大が、市民生活や人道支援を圧迫している。
国連は25日、中部アルティボニット県でも9月21日時点で暴力による避難が続いていると報告した。同県の少なくとも3自治体で新たに1500人が避難を余儀なくされた。なかには、2カ月前に一度避難先から自宅へ戻ったものの、再び戦闘や襲撃によって逃れることになった住民もいるという。
ハイチでは武装ギャングがポルトープランスの広い地域や主要な輸送ルートを支配している。道路の安全が確保できないことで、食料や医薬品などの輸送、人道支援活動にも支障が生じている。国連によると、約640万人が何らかの人道支援を必要としている。
暴力の背景には、治安機関の能力不足に加え、政治的な空白もある。2021年7月にモイーズ(Jovenel Moise)大統領が暗殺されて以降、安定した政治体制を確立できていない。現在もギャングによる殺人、誘拐などが相次ぎ、国家による治安維持が困難な地域が広がっている。
国連は、治安状況を改善するためには国際社会による継続的な支援が必要だとしている。9月24日の国連会合では、ハイチ担当特別代表が治安の改善を持続的な安定につなげるには国際的な結束が重要だと説明した。国連安全保障理事会では、ハイチで活動するギャング鎮圧部隊の任務更新も協議されている。
避難民の増加は住居や食料、医療、教育など幅広い分野で負担を増大させている。避難民が安全な場所を確保できないまま再び移動を強いられるケースもある。ハイチでは治安の回復と並行して、長期化する国内避難への対応が大きな課題となっている。
.jpg)
