メキシコ、自動車部品の関税免除を国内生産企業に限定、中国メーカーの参入抑制狙う
政府が13日に公表した政令では、自動車組み立てに使う特定の部品について、輸入関税を従来の10%から0%に引き下げる。対象には、半完成状態や部品一式で輸入し、国内で組み立てる方式に用いる部品セットも含まれる。
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メキシコ政府は16日、自動車組み立て用部品の輸入関税を5年間免除する措置について、国内に既存の生産施設を持つ自動車メーカーに対象を限定すると発表した。新規参入企業も恩恵を受けられるとの見方が浮上していたが、政府は適用条件を明確化し、国内生産基盤を持つ企業を優遇する方針を示した形だ。
政府が13日に公表した政令では、自動車組み立てに使う特定の部品について、輸入関税を従来の10%から0%に引き下げる。対象には、半完成状態や部品一式で輸入し、国内で組み立てる方式に用いる部品セットも含まれる。
この措置をめぐっては、中国の自動車メーカーである広州汽車集団(GAC)や江淮汽車(JAC)など、新規参入企業も優遇対象になる可能性があると業界関係者の間で指摘されていた。中国ブランドの自動車はメキシコ市場で存在感を高めており、2026年上半期の販売台数は前年同期比で約30%増加した。メキシコ政府はこれまで、アジアからの輸入車の急増を抑えるため、高率の関税を導入してきた。
経済省は16日、関税免除の対象について、メキシコ国内に「生産設備」を有し、その他の具体的な要件を満たす企業に限ると説明した。対象となる自動車メーカーは11社としたが、企業名は公表していない。アウディ、BMW、フォード、ゼネラル・モーターズ(GM)、ホンダ、起亜、マツダ、日産自動車、ステランティス、トヨタ、フォルクスワーゲンが該当する可能性がある。
今回の措置は、既存メーカーの部品調達コストを引き下げ、国内の生産や投資を維持する狙いがある。一方、新規参入企業への適用を制限することで、中国メーカーなどによる輸入部品を利用した組み立て事業の拡大を抑える効果も見込まれる。
メキシコの自動車産業は、米国向け輸出や国際的なサプライチェーンに深く組み込まれている。米国への生産移転圧力が強まる中、政府は既存の製造拠点を支援し、国内産業の競争力を維持する必要に迫られている。今回の関税措置は、投資促進と輸入競争の抑制を両立させようとする政策の一環といえる。
