フランス暴動、マクロン氏が暴徒の責任追及を表明、抗議デモが略奪・放火に発展
抗議デモには、政府発表で約55万人、主催者側の発表で約80万人が参加した。
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フランス各地で17日に行われた抗議デモが暴動や略奪に発展し、警察は18日までに全国で少なくとも1800人を逮捕した。マクロン(Emmanuel Macron)大統領は18日、公共施設や商店を襲撃し、国家機関の転覆を図った者たちの責任を追及すると表明した。政府は治安回復を急ぐ一方、物価高や公共サービスの悪化に対する国民の不満への対応を迫られている。
抗議デモには、政府発表で約55万人、主催者側の発表で約80万人が参加した。生活費の上昇や学校環境の悪化に反発する労働組合、学生団体、市民活動家らが呼びかけたもので、2018年の「黄色いベスト運動」を想起させる規模となった。当初は平和的な行進が中心だったが、一部の覆面集団が警察と衝突し、店舗への侵入や放火、略奪を繰り返した。
首都パリでは855人が逮捕され、商店や広場の記念碑が損壊した。南部マルセイユでは市庁舎に暴徒が侵入し、リヨンでは観光案内所で火災が発生した。中部リモージュでは市庁舎が放火され、屋根が崩落するなど甚大な被害が出た。全国で数百の事業所が略奪被害を受けたとされる。
マクロン氏は、平和的な抗議活動は民主主義の基本的権利だとする一方、破壊行為や略奪は容認できないと強調した。ルコルニュ(Sebastien Lecornu)首相も、極左過激派などが複数都市で破壊行為を主導したと非難し、政府は脅迫や暴力に屈しないと強調した。
一方、野党は政府の対応を批判。極右政党「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員はマクロン政権の統治能力が失われていると主張した。左派政党「不屈のフランス(LFI)」のメランション(Jean-Luc Mélenchon)氏も政府が危機を悪化させたと非難した。警察の暴動鎮圧手法にも批判が集まり、デモ参加者が重傷を負った事例について捜査が進められている。
フランスでは来春の大統領選を控え、社会不安が政治的対立を一段と深めている。政府には治安の回復だけでなく、生活費や教育環境を巡る不満への対応も求められている。
