メキシコ連邦判事、麻薬組織幹部釈放で200万ドル収賄容疑、コロンビアで逮捕、米国が引き渡し要求へ

今回の事件は麻薬組織による司法機関への浸透と、国境を越えた汚職対策の深刻さを示している。
米司法省のエンブレム(AP通信)

米司法省は5日、メキシコの連邦判事であるルイス・ベニテス・アルカンタラ(Luis Benítez Alcántara、49歳)容疑者が、麻薬密売組織の幹部を釈放する見返りに200万ドルの賄賂を受け取ったとして、連邦犯罪容疑で逮捕されたと発表した。同容疑者は11月2日にコロンビアで逮捕されており、米国は身柄引き渡しを求める方針だ。

米司法省によると、容疑者はメキシコシティの判事として、カナダ人のアンドリュー・クラーク(Andrew Clark、36歳)被告の米国への引き渡し手続きを担当していた。クラーク被告は元カナダ五輪スノーボード選手で、国際的なコカイン密売組織を率いたとされるライアン・ウェディング(Ryan Wedding、44歳)被告の側近で、2024年10月にメキシコで逮捕されていた。

米当局の起訴状によると、クラーク被告は2024年11月から2025年2月にかけて、仲介者を通じて約275万ドルを移動させ、釈放工作を進めた。ベニテス容疑者は2025年2月24日、200万ドルを受け取った日にクラーク被告の保釈を認めた。しかし、クラーク被告は数日後に再逮捕され、米国へ移送された。

ウェディング被告も2026年1月にメキシコで逮捕され、米国に移送された。麻薬密売、殺人、殺人未遂などの罪に問われており、本人は無罪を主張している。米当局は同組織を国際的な大規模犯罪ネットワークと位置付け、関係者の摘発を進めている。

ベニテス容疑者は事後従犯に関する9件の罪で起訴されており、有罪となれば各罪につき最大15年の禁錮刑が科される可能性がある。今回の事件は麻薬組織による司法機関への浸透と、国境を越えた汚職対策の深刻さを示している。

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