◎ホンジュラスを含む多くの中南米諸国は長年、米国との関係を維持しつつ、中国との経済的な関わりを強めようとしてきた。
ホンジュラス、首都テグシガルパ、シオマラ・カストロ大統領(ロイター通信)

台湾との外交関係を断絶したホンジュラスシオマラ・カストロ(Xiomara Castro)大統領が5日、週末に中国を訪問すると発表した。

カストロ氏は自身のツイッターアカウントに声明を投稿。「習近平(Xi Jinping)国家主席の招待により、6月9~13日にかけて、レイナ(Eduardo Reina)外相とともに中華人民共和国を訪問する」と書き込んだ。

ホンジュラスを含む多くの中南米諸国は長年、米国との関係を維持しつつ、中国との経済的な関わりを強めようとしてきた。

カストロ政権は今年3月に台湾と断交し、中国との国交を樹立した。

中国共産党は独立国家の台湾を自国の領土と主張。台湾を外交的に承認することを内政干渉と見なし、報復措置を取ってきた。

多くの国が中国経済と台湾との関係を天秤にかけ、中国との結びつきを選択してきた。

コスタリカは2007年に。パナマ、エルサルバドル、ニカラグア、ドミニカ共和国は2017年以降に中国との国交を樹立した。

台湾と公式の外交関係を持つ国は13カ国まで減少したが、米国や日本を含む主要国の大半が台湾と強固な非公式関係を維持している。

米国は中米から遠く離れたアジアの超大国がこの地域で影響力を増していることに懸念を示している。

しかし、中米諸国は世界第1位と2位の争いおよび、そのどちらを選ぶのかという両国の圧力にほとんど興味を示していない。

レイナ氏はSNSに投稿した声明で、「中国市場への最初の輸出品はコーヒーになるだろう」と述べている。

またレイナ氏は首脳会談で多くの協定が締結されると明らかにした。

ホンジュラス政府は債務問題に対処するために25億ドルの融資を台湾に求め、これを拒否されたことで中国に乗り換えたと伝えられている。

中国外務省の毛寧(Mao Ning)報道官は3月の会見で、国交樹立に経済援助などの前提条件が付いているという報道を否定した。

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