◎ハイチの治安は昨年7月のモイーズ大統領暗殺事件と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ハイチ、首都ポルトープランスのギャング(Getty Images/AFP通信)

ハイチ当局は12日、首都ポルトープランス郊外の町で市民12人以上がギャングに殺害され、多くの家屋が焼失したと明らかにした。

AP通信によると、事件はポルトープランス北西の小さな町で先月29日に発生したという。

APの取材に応じたポルトープランスの市長は、「地元自治体は住民の武装を許可したが、重武装したギャングに占領された」と語った。

市長によると、警察はギャングの攻撃に対応できず、この町の住民とみられる12人以上が死亡したという。

ソーシャルメディアで共有された写真や動画には、切断された犠牲者の遺体が屋外に散乱し、多くの民家が燃えているところが映っていた。

市長は警察に対し、容疑者を捕らえ、裁判にかけ、無法地帯になったポルトープランスの一部地域を速やかに奪還するよう求めた。

また市長は市民に対し、ギャングが現れる前に政府が管理する施設に避難するよう呼びかけた。「ギャングと戦わないでください。彼らは血も涙もない無慈悲な殺し屋です!」

ハイチの治安は昨年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺事件と8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは5カ月ほど前からG9&Familyなどの武装ギャングが地域の支配権をめぐって戦闘を繰り広げている。

国連によると、7月中旬以降の市内の死者と行方不明者は数百人に達し、10万人以上が避難民になったという。

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