SHARE:

ハイチ武装ギャングが国連部隊を襲撃、エルサルバドル兵4人行方不明

襲撃は18日、首都ポルトープランス北東部の地区で発生した。
2021年11月4日/ハイチ、首都ポルトープランスのガソリンスタンド、抗議者と治安当局(Odelyn Joseph/AP通信)

カリブ海の島国ハイチで武装ギャングが国連の「ギャング制圧部隊(GSF)」の装甲車を爆発物などで攻撃し、エルサルバドル軍兵士4人が行方不明になっている。国連部隊が活動を開始して以来、最大規模の攻撃とみられる。エルサルバドル軍によると、兵士たちは車両が炎上する前に脱出したが、その後、連絡が取れなくなった。現地メディアが19日に報じた。

AP通信によると、襲撃は18日、首都ポルトープランス北東部の地区で発生した。兵士4人は航空技術者で、基地に戻る途中に攻撃を受けた。エルサルバドル軍はGSFと連携し、兵士の所在確認と救出を進めている。現場に派遣されたヘリコプターも武装ギャングから銃撃を受けたという。

報道によると、犯行声明を出したギャングは確認されていない。現場周辺は武装ギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansanm)」や「400マウォゾ」などのギャングが支配している地域だ。この指導者は、国連と米国の制裁対象となっている。

専門家は、国際部隊の展開によって圧力を受けたギャングの一部が、反撃能力を誇示しようとしている可能性を指摘する。兵士が拘束されている場合、ギャング側が治安当局との交渉や圧力に利用する恐れもあるという。

国連安全保障理事会は2025年9月、従来のケニア主導の多国籍部隊に代わる、最大5500人規模のGSFの設置を承認した。現在、ハイチ国内ではチャド、ジャマイカ、グアテマラなどの要員を含む1500人以上が活動している。国連は一部地域でギャングの支配が弱まる兆候があるとしているが、首都の7割は依然として武装ギャングの支配下にあると推定される。

ハイチでは10年以上にわたり国政選挙が実施されておらず、12月の選挙に向けた準備が進む。国連によると、2026年にはギャング暴力により約150万人が避難を余儀なくされ、9月中旬までに5700人以上が死傷した。今回の襲撃は、治安回復と選挙実施を目指す国際社会にとって大きな試練となっている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ