トランプ恩赦で釈放されたホンジュラス元大統領が帰国、逮捕状の執行停止受け
エルナンデス氏は米国で麻薬密売などの罪に問われ、実刑判決を受けていたが、昨年末にトランプ大統領の恩赦によって釈放された。
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ホンジュラスのエルナンデス(Juan Orlando Hernandez)元大統領が26日、逮捕状の執行停止を受けて帰国した。2022年に米国に身柄を引き渡されて以来、約4年ぶりの帰国となる。エルナンデス氏は米国で麻薬密売などの罪に問われ、実刑判決を受けていたが、昨年末にトランプ(Donald Trump)米大統領の恩赦によって釈放された。今回の帰国は国内外で大きな議論を呼んでいる。
エルナンデス氏は2014年から2022年までホンジュラス大統領を務めた。在任中は米国の麻薬対策に協力する姿勢を示していた一方で、米検察は同氏が麻薬組織と癒着し、米国へのコカイン密輸を支援していたと主張した。退任直後の2022年に逮捕後、米国へ引き渡され、2024年に麻薬密売や武器関連の罪で禁錮45年の判決を受けた。しかし、2025年末に恩赦を受けて釈放され、帰国することとなった。
エルナンデス氏はホンジュラス国内で進行中の汚職事件に関連する詐欺や資金洗浄などの容疑に直面している。この事件では、2010年から2013年にかけて公金約1080万ドルが不正に流用され、その一部が同氏の政治活動に充てられたとされる。帰国に先立ち逮捕状と国際手配は停止されたが、8月3日に裁判所に出廷する予定であり、司法手続きは継続される見通しだ。
一方で、同氏の帰国を巡っては司法の独立性に対する懸念も強まっている。法律家や市民団体の一部は、現在の政治情勢の下では十分な捜査や公正な裁判が行われず、最終的に訴追が取り下げられる可能性があると指摘する。
エルナンデス氏自身は一貫して無実を主張し、国内での訴追は政治的な動機によるものだと反論してきた。また、将来的な政界復帰については明言を避けつつも、完全には否定していない。
かつて「麻薬国家」の象徴とも批判された元大統領の帰国は、ホンジュラスの司法制度や政治の透明性が改めて問われる契機となっている。今後の裁判の行方は、同国の法の支配と反汚職への取り組みを占う試金石として国内外から注目を集めている。
今年1月末に就任した右派のアスフラ(Nasry Asfura)大統領はトランプ氏の盟友であり、エルナンデス氏の訴追を左派陣営による「政治的迫害」と主張している。
