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キューバ、米国のエネルギー封鎖で子どもの健康や国民生活に深刻な影響

報告によると、今年1月に米国がエネルギー関連の制裁を強化して以降、小児がん患者の生存率は85%から65%に低下した。
2026年6月12日/キューバ、首都ハバナの通り(AP通信)

キューバの国営メディアは15日、米国による石油封鎖が子どもの健康や国民生活に深刻な影響を及ぼしているとする報告書を公表した。報告書は燃料不足によって医療や食料供給が大きく損なわれ、特に子どもや慢性疾患患者が深刻な被害を受けていると指摘している。

報告によると、今年1月に米国がエネルギー関連の制裁を強化して以降、小児がん患者の生存率は85%から65%に低下した。また、7歳未満の子ども約10万人が国家配給制度による1日1リットルの牛乳供給を受けられなくなったという。さらに、乳幼児向けの16種類のワクチン接種計画も危機的状況にあり、予防医療体制の維持が難しくなっている。

医療現場への影響も拡大している。約10万人が手術待機リストに登録されているほか、人工透析を必要とする約3000人の治療日程が燃料不足によって乱れている。加えて、国内で生産される395種類の必須医薬品のうち300種類が原材料不足のため供給停止に追い込まれた。病院では停電や設備稼働の制約が続き、医療サービス全体が大きな圧力にさらされている。

今回の危機の背景には、キューバが依存してきたベネズエラ産原油の輸入停止がある。米国はキューバ向け石油輸送への圧力を強め、キューバ政府はこれを「エネルギー封鎖」と位置付けている。燃料不足は発電、交通、水道、廃棄物処理など社会インフラ全般に波及し、各地で長時間停電や公共サービスの低下を招いている。国連も燃料不足が病院や給水システム、食料供給網に深刻な影響を及ぼしていると警告している。

国際機関による支援活動にも悪影響が出ている。国連児童基金(UNICEF)や世界保健機関(WHO)、汎米保健機構(PAHO)向けの物資輸送や決済が遅れ、医療・食料支援の実施が難しくなっているという。専門家の間では、キューバ経済の構造的問題や改革の遅れも危機の一因とされる一方、現在の人道状況悪化において米国の対キューバ政策が重要な要因となっているとの見方が広がっている。

キューバ政府は国際社会に対し制裁の見直しを求めているが、米国は圧力政策を維持する姿勢を崩していない。医療や食料供給を支えてきた社会保障制度が揺らぐ中、子どもや高齢者など社会的弱者への影響は今後さらに拡大する可能性があり、人道危機への懸念が強まっている。

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