◎投票率は57%で、前回の66%を大きく下回った。
2022年4月3日/コスタリカ、首都サン・ホセの選挙事務所、ロドリゴ・チャベス氏(Carlos Gonzalez/AP通信)

コスタリカの大統領選 決選投票に臨んだロドリゴ・チャベス氏は4日、ライバルのフィゲーレス元大統領に勝利したと宣言した。

選挙管理委員会によると、チャベス氏は有効票の53%を獲得したという。

<コスタリカ2022大統領選 決選投票 開票率100%>
・ロドリゴ・チャベス 999,382票(52.86%)
・ホセ・マリア・フィゲーレス 891,403票(47.14%)

<コスタリカ2022大統領選 第1R>
ホセ・マリア・フィゲーレス 497,966票(27.26%)
・ロドリゴ・チャベス 305,157票(16.70%)
・ファブリシオ・アルバラード・ムニョス 270,800票(14.82%)
以下省略

投票率は57%で、前回の66%を大きく下回った。

チャベス氏は勝利演説の中で、失業率や財政赤字などの問題に対処すると約束した。

またチャベス氏は有権者と自分自身に「コスタリカよ、ベストを尽くせ!」と訴え、祝福を浴びた。就任式は5月8日に予定されている。

一方、フィーゲレス氏は開票が始まってから1時間ほどで敗北を認めた。

フィゲーレス氏はチャベス氏を祝福し、成功を祈るとともに、コスタリカは「深い危機」にあると懸念を表明し、国を回復させる取り組みを支援すると述べた。

フィゲーレス氏は1994年から1998年まで大統領を務め、父親で3期大統領を務めたホセ・フィゲーレス・フェレール氏と同じく、国民解放党の代表を務めている。

チャベス氏はアルバラード前大統領の下で短期間財務大臣を務めた。

チャベス氏は違法な融資を行っていた疑いで選挙当局の調査を受けている。また、世界銀行で幹部を務めていた時代に2人の女性からセクハラで訴えられ、退職したこともある。

世界銀行の行政審議会は昨年、この事件の当初の内部処理方法を批判した。

同審議会によると、チャベス氏は2008年から2013年の間、複数の女性行員に対して、顔をのぞき込んだり、容姿について好ましくない発言をしたり、性的な発言を繰り返したり、性交渉を試みたりしたことが判明した。

これらは人事部の告発によるものだが、同行の幹部はセクハラではなく不祥事としてチャベス氏を処分した。

コスタリカの政治アナリストであるバラホナ氏はAP通信の取材に対し、「投票率の低さと有権者の熱意のなさは、選挙戦を特徴づける多くの個人攻撃の結果である」と指摘した。「討論会は個人的な問題や罵り合いで盛り上がりました」

フィゲーレス氏は大統領時代、民間の通信会社アルカテルが国営電力会社と契約を争った際、同社から受け取ったとされる90万ドル(約1億円)のコンサルティング料で問題視されている。同氏は不正行為を否定している。

コスタリカの政治と経済は他の中米諸国に比べると比較的安定しているが、国民は公共部門の汚職スキャンダルや高失業率に不満を募らせてきた。

一方、アルバラード前大統領の政党は2月の議会選挙で議席を得られず、政界から姿を消すことになった。

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