米領プエルトリコ、公営電力公社PREPAの債務再編に向け和解案を提示
PREPAは2015年、プエルトリコ政府が約700億ドルの公的債務を返済できないと表明したことを受け、財務危機に陥った。
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米領プエルトリコの財政を監督する財政監視管理委員会は6月30日、経営破綻状態にある公営電力公社PREPAが抱える100億ドル超の債務を整理するため、未合意の債権者に対して総額30億ドルの和解案を提示したと発表した。現金支払いと新たな債券の発行を組み合わせた内容で、約85億ドルの債権を主張する保有者との最終合意を目指す。提示額は従来案から14億ドル引き上げられた。
PREPAは2015年、プエルトリコ政府が約700億ドルの公的債務を返済できないと表明したことを受け、財務危機に陥った。その後、米連邦議会は財政監視管理委員会を設置し、2017年にはプエルトリコ政府が米自治体として過去最大規模の破産手続きを開始した。以降、多くの政府機関で債務再編が進んだ一方、PREPAについては債権者との対立が続き、複数回の調停も不調に終わっていた。
委員会の事務局長は声明で、「プエルトリコは財政危機の最後の章を閉じ、前進しなければならない」と述べ、PREPAの債務再編は市民や企業に安定的で手頃な価格の電力を供給し、新たな投資を呼び込むために不可欠との認識を示した。
一方で、和解案をどのような財源で賄うかは現時点で決まっていない。資金確保のために電気料金が引き上げられる可能性を懸念する声もある。プエルトリコでは老朽化した送配電網による停電が慢性化し、電気料金は米国の管轄地域の中でも高水準にある。市民や企業への負担がさらに増せば、経済活動や生活への影響は避けられないとの見方も出ている。
財政監視管理委員会によると、これまでにプエルトリコ政府関連では12件の債務再編を完了し、今後40年間で550億ドル超の返済負担を削減した。今回のPREPAの再編が実現すれば、長年続いてきた財政危機の「象徴的な案件」に一区切りがつくことになる。今後は債権者側が提案を受け入れるかどうかが焦点となる。
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