ブラジル全土で「週休2日制」の実現求めるデモ、議会上院で法案審議続く
現在のブラジルでは、多くの労働者が1日8時間勤務を5日間続けた後、さらに6日目(土曜日か日曜日)に4時間働く勤務体系を採用し、週44時間労働が一般的となっている。
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ブラジル各地で「週6日勤務」の廃止と週休2日制の実現を求める運動が広がる中、リオデジャネイロでは6月30日、市内のバス運転手数百人がストライキを実施し、賃上げや労働条件の改善に加え、長時間労働の見直しを訴えた。抗議行動は全国規模の労働時間短縮運動と連動しており、議会上院で審議が進む憲法改正案への支持を後押しする狙いがある。
現在のブラジルでは、多くの労働者が1日8時間勤務を5日間続けた後、さらに6日目(土曜日か日曜日)に4時間働く勤務体系を採用し、週44時間労働が一般的となっている。上院で審議されている憲法改正案は、給与を維持したまま法定労働時間を週40時間に短縮し、原則として2日間の「連続休日」を保障する内容である。法案は5月に下院を通過、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領も支持を表明している。
ストに参加したバス運転手たちは、週6日勤務では家族と過ごす時間や心身を休める時間がほとんど確保できないと訴える。20年間バス運転手として働く男性はAP通信の取材に対し、「週6日勤務では家族と外食したり、子どもに十分な時間を割いたりすることができない」と話し、労働時間の短縮は生活の質を改善するために不可欠だと強調した。全国運動を主導するリオ市議会議員らも「人生は仕事だけではない」として、余暇や家族と生活を保障する制度改革の必要性を訴えている。
こうした制度変更の恩恵を最も受けるとみられるのは、低所得層の労働者である。飲食店従業員や小売店販売員、家事労働者など約1400万人が週6日勤務を続けているとされ、休日が少ないことから育児や学業、自己啓発との両立が難しい状況に置かれている。仕事中心の生活から脱却し、家族や地域社会との時間を取り戻したいとの声は若年層を中心に広がってきた。
一方、経済界は法案に慎重な姿勢を崩していない。全国工業連盟は労働時間短縮によって企業の人件費が最大7%増加し、年間約2670億レアル(8.38兆円)の追加負担が発生する可能性があると試算する。特に中小企業では人員補充や営業時間の短縮を迫られる恐れがあり、GDP成長率を約0.7ポイント押し下げるとの見方も示している。政府が労働者の生活向上と企業負担のバランスをどう図るかという難しい課題に直面する中、上院での審議の行方に注目が集まっている。
