コンゴ・エボラ流行、WHOが武装勢力に停戦呼びかけ
WHOによると、コンゴ東部・北キブ州、南キブ州、イトゥリ州の3州でこれまでに900件を超える感染疑い例と200人以上の死亡が報告された。
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世界保健機関(WHO)は27日、コンゴ民主共和国東部で急速に拡大している「エボラ出血熱」の封じ込めに向け、武装勢力に対して即時停戦を呼びかけた。戦闘の激化によって医療活動が大きく妨げられており、感染拡大を抑え込めない状況が続いている。
WHOによると、コンゴ東部・北キブ州、南キブ州、イトゥリ州の3州でこれまでに900件を超える感染疑い例と200人以上の死亡が報告された。今回流行しているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれる比較的珍しいエボラウイルスで、現時点では承認済みのワクチンや治療法はない。このため、感染者の隔離や接触者追跡など、基本的な感染対策が極めて重要になっている。
WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は声明で、「爆撃が続く中では地域社会との信頼関係を築くことも、感染者を隔離することもできない」と訴え、すべての武装勢力に対して即時の停戦を求めた。コンゴ東部では国軍と反政府武装勢力との戦闘が続いており、数百万人が避難を余儀なくされている。避難民キャンプは超過密状態で、衛生環境の悪化が感染拡大に拍車をかけている。
WHOによると、現地では防護服や消毒用品、検査キットなどが不足しているほか、一部地域では医療施設が襲撃を受けた。感染者を収容していた施設が放火され、患者が逃走するケースも確認されている。さらに、地域住民の間ではエボラへの不信感や誤情報が広がり、保健当局の活動を困難にしているという。
子供の権利保護団体セーブ・ザ・チルドレンは27日、確認された死者の約4分の1が子どもだと明らかにした。多くの子どもが栄養不足や衛生環境の悪化にさらされ、感染リスクが特に高い状況にある。同団体は感染予防対策の大幅な強化と、子ども向け医療支援の拡充を急ぐよう国際社会に求めている。
感染は隣国ウガンダにも広がっている。ウガンダ政府は27日、コンゴ国境の即時封鎖を宣言した。
WHOは今回の流行について、国際的に懸念される「公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、各国に対して監視体制の強化を要請している。
一方で、支援活動には資金不足も影を落としている。国際社会からは5億ドル規模の支援が表明されているものの、現場には十分な資金が届いていないとの指摘がある。専門家の間では「このまま感染拡大を抑え込めなければ、過去最悪級の流行に発展する可能性がある」との懸念も強まっている。
コンゴ東部では長年にわたり紛争が続き、住民の生活基盤や医療体制が損なわれてきた。WHOは「感染症との戦いには平和が不可欠だ」と強調し、停戦実現がエボラ封じ込めの鍵になるとの認識を示している。
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