コンゴ、エボラ出血熱の確定症例数344人に、希望の兆しも
今回の流行は「ブンディブギョ株」と呼ばれるエボラウイルスによるもので、5月中旬に確認された後、急速に感染が拡大した。
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世界保健機関(WHO)は3日、コンゴ民主共和国東部を中心に発生している「エボラ出血熱」の流行について、感染拡大への対応が徐々に追いつきつつあるとの認識を示した。一方で、確定感染者数は344人に達し、流行の封じ込めにはなお多くの課題が残されている。
今回の流行は「ブンディブギョ株」と呼ばれるエボラウイルスによるもので、5月中旬に確認された後、急速に感染が拡大した。WHOによると、これまでにコンゴ国内で344人の感染が確定し、60人が死亡した。また隣国ウガンダでも15人の感染者と1人の死亡例が報告され、国境を越えた広域的な公衆衛生上の脅威となっている。
WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は3日、当初は感染拡大の速度が対応能力を上回っていたものの、現在は検査体制の強化や医療資材の配備が進み、状況は改善しつつあると説明した。特に診断能力の向上により、多数の疑い症例が精査され、エボラではないことが確認されたケースも増えている。現在、116件の疑い症例と220件の疑い死亡例について調査が続けられている。
一方で、流行地域では依然として接触者追跡が十分に行われていない。感染者と接触した人物のうち、継続的な健康観察が行われている割合は約45%にとどまり、感染封じ込めに必要とされる90%以上には遠く及ばない。武装勢力による治安悪化や住民の避難、保健当局への不信感などが対策を難しくしている。医療施設への襲撃や伝統的な埋葬習慣を巡る住民との対立も報告された。
さらに、今回の流行を引き起こしているブンディブギョ株には、現時点で承認されたワクチンや特効薬がない。国際機関は候補ワクチンの開発を急いでいるが、実用化には時間を要する見通しだ。WHOは今後3か月間の対応に約1億1500万ドルが必要と試算しているものの、確保できている資金はその35%にとどまる。
こうした中でも明るい兆しは見え始めている。コンゴとウガンダでは計8人が回復し、早期発見と適切な治療が生存率向上につながることが示されている。WHOは各国政府や地域機関と連携しながら、検査、接触者追跡、医療体制強化を加速させる方針で、国際社会に対しても一層の支援を呼びかけている。
