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コンゴ・エボラ拡大、WHOの流行宣言より3カ月前に感染広がる

WHOアフリカ地域事務局によると、ウイルスの遺伝子解析から流行開始時期が判明した。
2026年5月20日/コンゴ民主共和国、北東部イトゥリ州ブニアの医療センター(AP通信)

世界保健機関(WHO)は10日、コンゴ民主共和国東部で続く「エボラ出血熱」の流行について、公式に流行が宣言された5月15日より約3カ月早い2月に始まっていたとの分析結果を公表した。今回の流行はエボラとしては過去最も速いペースで拡大しており、保健当局や支援チームが感染の拡大に追いつけない状況が続いている。

WHOアフリカ地域事務局によると、ウイルスの遺伝子解析から流行開始時期が判明した。初期には一部の患者がマラリアや腸チフスなど別の病気と誤診され、エボラ感染の把握が遅れたという。WHOは「ウイルスを追いかけているが、ウイルスの方が先を進んでいる」と述べ、対応の難しさを強調した。

コンゴ政府の最新集計によると、確定症例数は約4200人、死者は1900人を超えた。WHOはエボラが空気感染せず、呼吸器系のウイルスより広がりにくいことから、世界的な感染拡大リスクは低いと評価している。影響地域の外で確認された感染者も、これまでのところ速やかに特定・隔離され、持続的な感染拡大には至っていない。

一方、今回の流行には特有の問題もある。原因となっているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれるエボラウイルスで、承認されたワクチンや治療薬がない。初期の検査では、より一般的なザイール株を対象とした検査が行われたことも、対応の遅れにつながった。

現地では反政府勢力による脅威や医療従事者の賃金未払い、エボラに対する誤情報などが対策を妨げている。道路事情の悪い遠隔地では防護具も不足し、避難民の間では手洗いに必要な安全な水の確保も難しい。

WHOは新規感染者の6~7割が監視対象となっている接触者以外から確認されていると報告しており、感染経路の把握も困難になっている。長年の紛争で医療体制が弱体化した地域で、エボラ流行がさらに深刻な人道危機を引き起こす懸念が強まっている。

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